「世界の繊維産業を動かしているのは、まさにユダヤ人と華僑です。ビジネスの拠点はニューヨークと香港。その中で商売をすると、彼らの考え方がこの商売に向いている。日本的な考え方は、日本でしか通用しない。(外国の企業で目標にしたり、モデルにしていたりする企業は)いい経営者、いい企業は全部ですね。この産業、業界がいいとか悪いとかよくいいますが、それは関係ない。どこの業種にもいい経営者と悪い経営者がいるから、いい経営者から学べばいい。その意味では、アメリカの会社のほうが参考になります。小売業ならウォルマートとかホーム&デポ、ほかにインテルとかマイクロソフトとか……。アメリカ型の経営というよりも、世界的な標準の「いい経営」ではないでしょうか」インテル、マイクロソフト、デル、シスコの中では、デルにいちばん共感するという。「ダイレクトに販売して、ダイレクトにつくる。ユニクロもその手法を「カジュアルダイレクト」とよんで実践しています。インターネット化が進んだ時代には、この手法を生かせる企業だけが生き残っていく。最終消費者が「こうやってつくってくれ」といったり、つくる側が「こういう商品はどうですか」と消費者に聞いたりする。インターネットだからこそ実現できるこうしたシステムの活用が求められる」「GAP(ギャップ)の売り場を見ていると、商品に意思があり、売りたい商品がはっきりしている。この点がすごいと思いますね。日本の場合は、こんな商品がなぜこんなところにあるか、説明のつかないものが多い。アメリカでもヨーロッパでもPB(プライベートブランド)を主体にした小売業しか成長していない。メーカーの商品を仕入れて売るだけでは、根本的な差別化ができません。当社は3分の2がPB、3分の1がNB(ナショナルブランド)ですが、NBのうちの70〜80%はNPBというか、自社企画商品です」